資本コストを下回る資本効率性
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- 弊社が考えるワキタの株主資本コストは8.1%です。しかし、ワキタのROEは株主資本コストを大きく下回って推移しており、ワキタのリターンは投資家の期待を大きく下回っています。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、株主資本コストは2021年4月19日現在。詳細な説明はこちらをご参照ください。)
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- また、弊社が考えるワキタの加重平均資本コスト(以下「WACC」といいます。)は6.5%です。会社全体の投下資本利益率(以下「ROIC」といいます。)(※)はWACCを下回る水準であり、とりわけ商事事業・不動産事業のROICは著しく低水準です。
- ※ROIC=セグメント別税引後営業利益/(期首・期末セグメント別投下資本の平均値)。
- ワキタは、利益率の低いビジネスについては、「選択と集中」を図るとしていますが、具体的な戦略は発表されていません。弊社は、利益率だけでなく、資本コストも踏まえ、中期経営計画を早期に発表し、選択と集中の具体的な道筋を示していただくことに期待します。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGER及び有価証券報告書より弊社作成、WACCは2021年4月19日現在。詳細な説明はこちらをご参照ください。)
- ROICについての、開示資料に基づく弊社の計算に関する説明はこちらをご参照ください。
- 株主提案書作成時(招集通知記載の)値はこちらをご参照ください。
トピック1:ワキタが開示する事業ポートフォリオ戦略
- ワキタはコーポレートガバナンスに関する報告書(以下「CG報告書」といいます。)において、以下の開示をしていますが、具体的に何を行うのか明らかでありません。
- (出所:2020年6月1日付CG報告書、下線は弊社、拡大画像はこちら)
トピック2:ESGの観点から見た商事事業
- ワキタの商事事業は、パチンコホールを中心とした設備・遊戯機を資金面からサポートするビジネスです。
- (出所:ワキタコーポレートサイト)
- PRI(Principles for Responsible Investment)によれば、賭博関係のセクターはたばこや武器関係のセクターと同様にESGの特にSの観点から避けられることがあると公表されており、実際に投資ユニバースからそれらのセクターを除外する動きもあります。 ワキタは、ESGの観点から商事事業の事業内容及び方針について詳細に開示を行い、速やかにパチンコ・パチスロに関連する事業から撤退する方針を開示していただきたいと弊社は考えます。